第16回行動工学特別セミナーのご案内


12月20日午後3時より,お二人の先生をお招きして第16回行動工学特別セミナーを
開催します。ご興味・ご関心のある方は、ふるってご参加ください。


日時 12月20日(金)15:00〜17:30
場所 本館21教室(人間科学部本館2階)[会場を変更しました]

演者:栗田佳代子氏(東京工業大学 大学院社会理工学研究科 日本学術振興会)
演題:t検定の頑健性 〜観測値の独立性からの逸脱の影響を中心として〜

演者:保田時男氏 (大阪大学 大学院人間科学研究科 教育社会学研究分野)
演題:欠損データが持つ問題性の本質

なお,セミナー終了後,忘年会を開催します.こちらの方もふるってご参加ください.

               栗田氏の講演概要
 心理学をはじめとする社会科学系の研究において,t検定は単純な形式であり,
 また,利用頻度の高い統計的検定である.t検定を含めた統計的検定を利用す
 る際にはデータについて「正規性」,「分散の等質性」,「観測値の独立性」と
 いう前提条件が必要となるが,実際の適用場面においてそれらの前提条件はしば
 しば満たされない.本発表では,t検定における「観測値の独立性」からの逸脱
 の影響を中心に,逸脱要因の影響の特徴をまとめ,影響を推定する方法および対
 処などについて検討する.

               保田氏の講演概要
 標本調査において、対象者に調査への協力を拒否された場合や、一部の質問
  項目に対する回答がなかった場合、それらの測定値についての情報が失われ、
  欠損データ(missing data)となる。欠損データが多く発生することに問題が
  あるということは、調査分析に携わる者にとって常識と言える。しかしながら、 
  その問題性の本質は必ずしも広く理解されていない。欠損データの問題性は、
  得ようとしたデータが得られなかったことにあるのではなく、むしろどういっ
  た法則で欠損が発生したのかが不明な点にある。本報告では、なぜ欠損の発生
  法則の方が本質的な問題なのかを、欠損の発生法則がデータ分析の結論に与え
  る影響という側面から解説し、この問題への統計学的な対処アプローチを紹介
  する。


ご不明な点などございましたら、狩野(06-6879-8052, kano@hus.osaka-u.ac.jp)まで
お問い合わせ下さい。

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