2008年度 研究室ゼミ

毎週水曜13:00~

研究室ゼミ:研究室のスタッフや院生が最新の研究成果を発表し,それについて議論を戦わせます.もちろん,ご興味のある方はいつでも歓迎いたします.

データ科学チュートリアル:講座員,または他から講師を招き,さまざまなトピックを取り上げ数回で講義します.データ科学,確率・統計に関するあらゆる話題を対象とし,理論・応用に関する知識を幅広く共有することを目指します.

研究室ゼミの記録


研究室ゼミ

10月15日(2回)
第5回: 林 賢一(D1)
題目: ブースティングにおけるいくつかの話題
概要: 前回の内容などを含めて,いま現在林が興味を持っているブースティングに関するトピックを紹介する.多分長い.

第4回: 清水 泰隆(助教)
題目: Estimation of jump structure in jump-diffusions ~QIC~
概要: Jump-Diffusionのジャンプの構造を特徴付けるレヴィ測度のパラメトリック推定を取り上げ,そのモデル選択のための新しい情報量基準を提案する.これはAIC,TICに似ているが厳密には異なる規準で,その意味でQuasi-Information Criteria (QIC)と名付けたが,Semi-Information Criteria (SIC)と呼んでもいい.

5月14日
第3回: 林 賢一(D1)
題目: ブースティング法とミスラベル
概要: 本発表ではミスラベルがあるような場合のブースティング法にについて紹介する.医師の診断など,個体のラベルが誤って付与されている可能性のあるデータは多い.このようなデータのラベルを真のものと思って解析すると歪んだ結果を導く可能性がある.従ってミスラベルをモデリングしたブースティング法を考える必要が生ずる.今回は,ブースティング法の基礎的な事項を詳述しながら,ミスラベルに関する先行研究を取り上げて概説する.

5月7日
第2回: 紺谷 幸弘(D2)
題目: LiNGAM + Bootstrap (MSB)
概要: 現在,共同研究として取り組んでいる,因果方向に識別性のある因果モデル推定法について進捗状況を報告する.この方法によって,パス係数が区間で与えられている,複数の「良い」モデル候補が得られる.

4月23日
第1回: 高木 義治 (社会人D)
題目: 生存時間解析と計数過程
概要: 本発表では,生存時間解析として基本的な手法であるカプラン・マイヤー推定量,ログランク検定,コックス回帰を説明し,これらの統計量が計数過程を用いて表されることを示す.また、martingaleの概念を導入し,計数過程に関するDoob-Meyer分解定理の結果を紹介する.


データ科学チュートリアル

10月22日: (収束定理に関するチュートリアル,3回)
第14回 松岡 徹 (M2)
題目 : 分割表データにおける漸近分布
概要 : 1.オッズ比の漸近分布  2.セル確率・分散共分散行列のML推定量の漸近分布  3.適合度統計量の漸近分布

第13回 古川 賢志 (M2)
題目 : 中心極限定理とその周辺
概要 : 1.Introduction 古典的な中心極限定理  2.CLT case1:Independent and non-identicial random variable  3.CLT case2:dependent random variable
4.中心極限定理から導ける統計的な性質等

第12回 東條 千裕(M2)
題目 : デルタ法とその信頼区間構築への応用
概要 : 1. デルタ法とは  2. デルタ法の証明  3. 2.の補足(スラツキーの定理などについて)  4. デルタ法の信頼区間への応用

7月2日
第11回 小林 悠太(B4),野見山 修二(B4),渡邊 創人(B4)
題目 : Data Analysis 2 (再).
概要 : 前回の反省を含めた再発表.
課題はこちらからダウンロードできます.

6月18日(2回)
第10回 井上高継(M1),吉森雅代(M1)
題目 : Data Analysis 1(再).
概要 : 前回の反省を含めた再発表.

第9回 高井 啓二(DC2)
題目 : 多母集団の同時分析(第3章)
概要 : 第三章多母集団の同時分析の4節から6節まで発表する.まず,予測変数のあるCFAモデルと多母集団同時分析の関係を明らかにする.次に,欠測値についての基本的な知識を紹介し,無視可能な欠測のあるデータが多母集団同時分析の枠組みで解析できることを示す.最後に,対応のある共分散の同時分析について話す.

6月4日
第8回 小林 悠太(B4),野見山 修二(B4),渡邊 創人(B4)
題目 : Data Analysis 2.
概要 : Data Analysisの第2回目.
提示されたデータを分析するための適当な統計解析の手法を模索・解説し,その解析結果から得られる知見について報告を行う.

5月28日
第7回 井上高継(M1),吉森雅代(M1)
題目 : Data Analysis 1.
概要 : 今週より2回にわたって,M1,B4によるデータ解析演習を行う.
提示されたデータを分析するための適当な統計解析の手法を模索・解説し,その解析結果から得られる知見について報告を行う.

5月21日(2回)
第6回 東條 千裕(M2)
題目 : 構造方程式モデリングを用いての多母集団での同時分析(その1)
概要 : 構造方程式(SEM)の長所の1つとして,複数個の母集団に対する同時分析により,母集団の因子構造を統計的に比較できるという点が挙げられる.今回はその分析の具体例として複数の母集団間で因子負荷量が等しいと考えてよいかを統計的に検討する方法,および母集団間の平均の差異を検出する方法を具体的なデータの解析例を交えながら紹介する.

第5回 古川 賢志 (M2)
題目 : 検証的因子分析とその周辺(その2)
概要 : 第4回で紹介した因子分析の新たなモデルとして,多特性多方法行列を考えたモデルとMIMICモデルを紹介する.これらのモデルを考える上で重要な観点が「収束妥当性」と「弁別妥当性」であり.それら2つが成り立つための条件を主として解説していく.

5月14日
第4回 古川 賢志 (M2)
題目 : 検証的因子分析とその周辺(その1)
概要 : 統計データを解析する手法の一つに因子分析というものがある.今回はまず,その因子分析の最たる例であるSpearmanの一因子の因子分析モデルを説明する.そこから話を発展させ,因子が複数存在する多因子モデル,更にその多因子モデルの種類として階層的因子分析モデル,高次因子分析モデルとそれらの関係を解説する.また,検証的因子分析(CFA)の簡単な例も紹介する.

5月7日
第3回 松岡 徹 (M2)
題目 : 構造方程式モデリングの基礎(1章その2)
概要 : 構造方程式モデルの基礎概念とモデル構築のためのルールを解説する.SEMの特徴として,母数の推定にモデルの共分散構造を用いることにある.この構造を導出することを中心に,解の標準化・同値モデル・モデルの識別性に関するトピックを広く説明する.

4月23日
第2回 松岡 徹 (M2)
題目 : 構造方程式モデリングの基礎(1章その1)
概要 : 構造方程式の導入を解説する.今回はパス解析モデル・変量誤差モデル・多重指標を用いたモデルを扱う.変数間の因果関係を表すパス図の描き方を中心に,変数の役割・モデル方程式の立て方・推測方法を述べる.

4月19日
第1回 狩野 裕 (教授)
題目 : Introduction to Structural Equation Modeling
概要 :  構造方程式モデリング(SEM)の基本の紹介.以後,出版予定「構造方程式モデリング」の原稿の輪読を行う.