ジャンプを生じる確率過程の統計推測では, しばしば, ジャンプの情報と連続推移の情報とを分けて取り出す ことが必要となる. しかし, 観測が離散的であるときには, 各観測間でのジャンプの有無の判別が困難になり, そのような操作は難しくなる. 特にジャンプ型拡散過程の場合において, Shimizu and Yoshida (2005)により 提案された ジャンプ判別フィルターは, 観測数が増大する時, 漸近的には良いフィルターであることが示されるが, 有限個の観測に基づく判別においては必ずしも適切な判断を下せない. そこで, 観測数に応じて, どのように フィルターを構成すべきかについて議論し, 実データへの応用を目指す.