ハチの一刺し

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セクレタリ 'あさりん' の見た春の合宿セミナー

この文章は,セミナー終了日の夜に,
三浦から狩野氏宛の私信として書かれたものに基づいている.
今回,狩野氏からの要請を受けて,部分的に修正の上,公開する.

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この3日間のセミナー運営から受けた,
あるNegativeな印象についてお話しすることにしましょう.
一言で言えば「内輪ウケ」です.

もちろん,企画するスタッフが情熱を込めて「演出」できないものは
参加している人からの関心なんて呼ぶわけがないだろうし,
スタッフはまったく楽しんじゃいけないと言いたいわけではありません.
でも,ゼミの宴会だったらいくらでもやっていただいて結構なんですが,
あそこまで徹底的にゼミの「ノリ」を持ち込むのは,どんなもんでしょう?
去年の春セミの懇親会で非常に受けたという話は聞きましたが,
あの時はみなさんはguestであったわけで,いわばその場の雰囲気の中から
自然発生的に出てきた「盛り上がり」だったわけです.
ホスト役である今回にそのまま当てはめてよいものではないと思います.

初日懇親会での「イベント」は中座したので見ていませんが,
(正直なところを言えば情けなくて見てられなかったのです)
あまり受けなかった理由は,この辺りにもあるのではないかと思うのです.
そりゃあ,ゼミの助教授(とか助手)がアホな格好していろいろやったら
学生は楽しいと思いますよ.手も叩くでしょう.でも...
せっかく「ともだちひゃくにん」企画は盛り上がっていたように思えたのに
個人的にはあそこで歓談を切られてしまったのはすごく残念でした.

同じことは「サンドイッチマン」にも言えます.人間案内板自体は
面白いアイディアだと思います.でも,狩野先生が自ら被っているのを見て
「喜んで」いたのは,ゼミの学生じゃありませんでしたか? 
まあ,ご自身もああいうことをなさるのが元来お好きなんでしょうし,
それに口を差し挟む余地はないと思いますが,
それでも,企画責任者自らがあそこまで道化になる必要があったでしょうか.
あるいは,開会の挨拶のようなpublicな場にあの姿で登場されたのは,
参加者の方々やspeakerの方々に失礼に当たることではなかったでしょうか.

むしろ,深夜まで居残ってあれを作ってる暇があったなら,
学生スタッフがどう動くかについてのマニュアルを作ったり,
事前にもっと綿密に打ち合わせをするためなどに割いた方が
よかったんじゃないかと思うんですが.いかがでしょう.

結局,かねがねご自慢の「うちは芸達者揃い」というのは
こういうものなのか,と思うと,とてもがっかりさせられます.
少なくとも私の考える「ある程度publicな場でのentertain」についての
考えとは相容れません.先にも書いたように,ホスト側が楽しんではいけない
とは思いませんが,度を超すと,それ以外の人は逆に醒めると思うのです.
そのノリに「入り込めない」です.
もっと言ってしまえば,「入り込みたいと思えない」です.

いろいろと耳障りなことを書いてしまって申し訳ありません.

狩野先生がなんとかセミナーを充実したものにしようと,
(ともすれば必要以上に)気を遣って頑張っていらっしゃったのは
すごくよく分かります.しかも,ほとんどをご自身の手で,
まさに八面六臂に飛び回っておられたのも知っています.
事前準備段階については多分誰よりも知っていたはずだという自負(?)もあります.
そして,それはほとんどの部分で成功をおさめていたとも思います.
だからこそ,ちょっと「演出過剰」な部分があったのではないかと
言いたくもなったわけです.

ああ,それにここまで書いて,読み返してみて思ったんですが,
「ホストである」「スタッフである」という意識を持っていたのは
狩野先生だけだったのかもしれないな,とも思いました.

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ともあれ,無事に終わってよかったです.

私のプレゼンの時,バックグラウンドをたこ焼き柄にしていたのですが,
講義終了後「あれ,たこ焼きでした?」と質問?しに来た男性がいました.
私は,このように「分かる人には分かる」ような細かい笑いが好きなので
大仰な演出に過剰な拒否反応を示すところがあるのかもしれませんね.


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