統計数学セミナー
Seminar on Probability and Statistics
Home : Archive [ 2003 to 04 ] [ 2004 to 05 ] [ 2005 to 06 ] [ 2006 to 07 ] [ 2007 to 08 ] [ 2008 to 09 ] [ 2009 to 10 ] [ 2010 to 11 ] [ 2011 to 12 ] [ 2012 to 13 ] [ 2013 to 14 ] [ 2014 to 15 ]
Previous Seminar : Next Seminar

Seminar on Probability and Statistics
Thursday June 10 2004
Tokyo 128
2:40-3:50 pm


企業財務データによる倒産判別モデルの構築


金子 拓也 / KANEKO, Takuya
東京工業大学大学院(株式会社 りそな銀行) / Tokyo Institute of Technology (Risona Bank)

Abstract

XBRL技術の急速な発展にともない, 企業と金融機関との間でおこなわれ ている財務情報などのやりとりは, 劇的に変化するものと予測されている. これにより, 金融機関側では, 従来(中小企業の場合, 決算書が発行される 一般的な間隔は1年)にくらべ, より短い間隔で財務情報を得ることができる ので, 与信企業に関する膨大なデータを蓄積することが可能となるが, マンパワーに強く依存した既存のビジネスプロセスでは, これらを効果的かつ 効率的に活用することは難しい. そこで, 本研究では, 与信意思決定に関して 重要な情報を, 有効活用できるような仕組みづくりを目標と設定した.  簡単に構築したモデルを説明すると, 単に審査モデルを構築し, これによって 与信に際する意思決定すべてを賄うのではなく, モデルが特に自信をもって 判定できる範囲については, 簡略化したビジネスプロセスを推奨し, 一方で, 判定に迷う場合には従来型の多層にわたるビジネスプロセスを推奨する, スイッチング の役割を 果たすものとなっている.  提案するモデルは, つぎに示す4つのステップを経て構築される. ◇ 定性データによりデータを分割する. ◇ データに含まれる欠損値に対し補完を施す. ◇ ハイブリッド型の変数選択手法により, 組み合わせ決定およびパラメータ推定をおこなう. ◇ グレイゾーン(モデルが判定に迷う領域)をコストの観点から算出する. 発表では, これらのステップの具体的な中身ついて, 実際のデータを利用した 数値実験結果とともに紹介する.




Previous Seminar : Next Seminar
Seminar on Probability and Statistics