科目名称 | データ科学特論 I |
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単位数 | 2 |
担当教員 | 内田雅之(世話教員), 狩野 裕, 鈴木讓 |
開講学期 | 夏学期集中 (2021年8月17日(火)~8月21日(土)) |
会場 | オンライン授業にて実施 (アクセス方法は後日連絡) |
受講要件 | 教養統計学を履修または自習した者 |
単位認定 | 出席とクラス内活動,レポート課題により総合評価 |
日程 | 担当教員 | 講義題目 |
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講義内容 | ||
8/17(火) 3限~5限 |
江口翔一(大阪工業大学,特任講師) | 確率過程及び確率過程の統計解析入門(3コマ) |
時間の経過とともに変化していく不確実な現象を記述し,理解するためには,確率過程論が重要な道具として利用される.この確率過程を用いたモデル化や解析の手法について,これまでに様々な理論や応用に関する研究が行われている.本講義では,まず確率論および確率過程論の基本的な事項について講義を行う.また,現象をモデル化するためには,モデルの推定・選択が重要となるが,確率過程におけるモデル化の方法として,(疑似)対数尤度関数を用いたモデルの推定手法やモデル選択基準を用いた選択法について紹介する. |
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8/18(水) 2限~4限 |
清水泰隆(早稲田大学,教授) | 金融・保険リスクと統計学(3コマ) |
金融・保険におけるリスク計測では,リスク分布の裾確率の評価が本質的となる.本講義の前半では,代表的なリスク尺度を用いたIIDリスク(確率変数)に対する統計的リスク計測法について概観し,後半では,ブラウン運動や複合ポアソン過程などの確率過程で表現されるダイナミック・リスクに対するリスク計量の基礎を学ぶ.最後に,これらのリスク量の数値計算手法としてモンテカルロ法とその効率的なテクニック(確率過程の重点サンプリング)について,Rを用いた計算例を紹介する. |
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8/19(木) 2限~4限 |
吉田朋広(東京大学,教授) | 確率過程の統計学の基礎(3コマ) |
確率過程の統計学では,時間の経過に伴う変量のランダムな動きの背後にある数学的構造を探求する.この構造の表現は確率論的に様々であるが,それにも関わらず,統計解析の枠組みは多くの場合に共通している.講義では,推測論の統一的な形式が多様な従属系に適用できることを概観する.数学的に厳密な議論は行わないが,確率過程の統計理論のこころが伝われば幸いである. |
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8/20(金) 3限~5限 |
増田弘毅(九州大学,教授) | レヴィ駆動型モデルの統計(3コマ) |
レヴィ過程とは連続時間ノイズ過程である.時間の経過にともなう微小な誤差の累積によって定義される.それはまたより複雑な従属性を表現するための構成要素として,ダイナミックな現象の統計的モデリングにおいて基本的な役割を演じる.本講義では,まずレヴィ過程およびレヴィ駆動型モデルの解析に係る基礎事項・具体例を述べ,続いてそれらの(セミ)パラメトリック統計推測について体系的に概説する.拡散過程モデルの場合と比較してのメリット・デメリットに着目しつつ,レヴィ駆動型の非エルゴード的回帰モデリングについても紹介する. |
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8/21(土) 3限~5限 |
鎌谷研吾(統計数理研究所,准教授) | ベイズ統計計算(3コマ) |
ベイズ統計学の基本から,ベイズ統計計算手法であるギブスサンプリング法,メトロポリス法について,離散および連続時間の確率過程を例にしながら学ぶ.前半では事後分布の考え方と,事後確率や信用区間を始めとする事後分布の利用法など,ベイズ統計学の魅力を紹介する.その魅力は事後確率が実際に計算できてこそ発揮できるから,ベイズ統計学の課題は計算にある.後半では事後分布の近似計算の代表的手法であるギブスサンプリング法とメトロポリス法について学ぶ. |
事情により講義内容等を変更する可能性があります. なお,各講義時間は下記の通りです.
2限 10:30-12:00 | |
3限 13:30-15:00 | |
4限 15:10-16:40 | |
5限 16:50-18:20 |