数理モデル講座 Mathematical Modelling<

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当講座は 2 つの研究室からなり、流体、熱、量子といった自然現象から医学、AI、ネットワーク上のダイナミクスなどの社会現象まで、現実世界に生じる様々な現象の背後に潜む数理的原理を、数学の力を使って探求しています。

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ご挨拶

現代の複雑な社会を円滑に運営するためには、社会に生じる様々な現象に対し「適切な予測と制御」を行うことが必須です。 伝統的社会では、この「予測と制御」は「経験者の勘」に頼って行われることもありますが、現代社会では①「現象の数理モデル」を立て、②その数理モデルを数学の力を用いて解析し、③解析結果を現実の現象に適用する、という形で行われます。 というのも、17 世紀西欧で創始されたこの方法 -- 数理的方法 -- は、経験と勘に基づく方法に比べて桁違いの威力を発揮することが、この300年間ほどで洋の東西を問わず確認されてきたからです。

例えば、「微積分学に基づく力学」がニュートンにより作られましたが、この理論はマクロスケールの現象に対して極めて高い精度の予測を与えることはよく知られています。 「数理的手法に基づく現象の予測」は、その後も例えばベクトル解析と電磁気学、リーマン幾何学と相対論、関数解析学と量子力学、確率解析と金融工学といった形で発展し、「数理 X」(X には扱いたい現象名が入ります) という予測と制御の枠組みは、複雑な現代社会を支える知的インフラの一つとして現在も新たなフロンティアが日毎に開拓されています。

一方で日本では約 150 年前の明治維新のときに、すでに「諸科目の学」=「科学」として分節しつつあった西欧の学問の体系を輸入したこともあり、現在でも大学を含めて「数学」「理科」「社会」といった「諸科目の学」に分かれた形で教育がなされるため、現実の問題と向かい合う生の数理科学の姿はあまりなじみがないかもしれません。

本講座では「現実の現象に向き合う」視点を忘れず、しかし応用のための応用に堕することのないよう、あくまで最先端の現代数学を基礎として数理科学の研究教育に携わっています。

微分方程式グループ 教授小林孝行

応用解析グループ 教授石渡通徳

メンバー・研究グループ

数理モデル講座では「自然や社会に現れる現象を数理の力を用いて解析する」研究・教育を行っています。 「数理」にはいわゆる「純粋数学」とともに、制御理論や最適化、逆問題といった応用数学の諸分野も含まれます。

数理モデル講座は「微分方程式グループ」と「応用解析グループ」からなります。 学生にとっては現象の数理解析の基礎としての現代数学的手法を学ぶという点は共通していますので、教育の一部は両グループ一体として行われます。

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